昨日、横須賀美術館にて開催中の
『デンマーク・デザイン/世界一幸福な国の暮らしのかたち』展に行ってきました。
什器・照明器具なども展示されていましたが、やはり一番は家具、とくにイスです。
ハンス・J・ウェグナー、アルネ・ヤコブセンなどの有名なイス(当時のもの)が
展示されていました。
(現在の製品だったら贅沢なショールームですね)
巨匠といわれる建築家は、必ずと言っていいほどイスをデザインしますね。
それもまた、美術史に残るような名作です。
(イスがデザインできたら一人前だと聞いたことがあります)
私も30年以上前のセブンチェア(ヤコブセン)を4脚もっていますが、
ぞんざいな扱い方をしていましたので、大事にしなくてはと反省しました。
会場には、それら家具のしつらえられたリビング空間の大きな写真が展示されていて、
天井の高さや奥行、窓の関係などとても気持ちの良い空間だなぁ~とほれぼれと見ていました。
展示スペースには、実際に腰かけて座り心地を体験するコーナーもありちょっと一休み、
ウェグナーの「ザ・チェア」の肘掛部分はとても美しいラインです。
今まで多くの方が私と同じように撫でたのでしょうね。
その部分の色が濃くなっていました。
この『デンマーク・デザイン』展で再認識したことは、
“丁寧につくられた空間は気持ちがよい”ということです。
私が建築を学んでいた徒弟の時分、師匠がよく言っていました。
「これは、気持ちがよい」
「これでは、気持ちがわるい」・・・と
美術館からの全面に広がる海を眺めながら、
気持ちのよい空間をつくりたいなぁ~と気分が高揚した、
とてもよい作品展でした。
設計/高橋