基礎工事や建て方の時と違って、劇的な変化はありませんが、
日々着実に現場は進んでおり、先日、屋根が葺かれました。
こちらの屋根は、グレイッシュな白。やさしい色ですよね。
屋根を葺いた日は晴天でしたので、屋根屋さんは大変そうでしたが、
屋根自体はマットな色味なので日光の反射で眩しい事もなく、とてもイイ感じでした。
黒と比べて白い屋根は、日射反射率が高く、屋根温度が軽減されるので、
居住空間の快適性の向上、空調の節電、CO2排出量の抑制が期待できますね。
さて、白い屋根と言えば!
2015年3月に竣工した「姫路城(白鷺城)」がありますね。
姫路城の白さは白漆喰が全面に使われているからで、
屋根目地(瓦の継ぎ目)にも白漆喰を塗っているため、屋根も白く見えます。
でも、改修前は黒かったんです。何故でしょう?
そうです!あれは白い漆喰にカビが生えていたから屋根まで黒く見えていたのです。
漆喰は1年ほどでカビに侵食され黒ずみが発生します。
今回の修理では防カビ強化剤が塗布されたので3~5年はカビが生えないそうです。
あともう一つ。
白い屋根と言えば、カリブ海に位置する、イギリス領バミューダ諸島のハミルトン
パステルカラーの壁に白い屋根が特徴的ですよね~。
でも何故屋根が白い?
正解は、雨水のろ過のため。
バミューダはほんとの孤島で、当然のことながら水は大切なので、
各家で雨水を貯めるんですが、家の建材が石灰石ということから、
壁はパステル・カラーで塗るけど、屋根は塗らずに素の石灰岩のままにしておくことによって、
雨水をろ過しているそうです。
そこに住む者の知恵ですね。
あぁ~、こんな写真を見てると、逃避行したくなっちゃいます。
設計 雨宮